国立西洋美術館に見に行きました
国立西洋美術館の常設展「ゴシック写本の小宇宙」展を見てきました。去年の10月からやってたんですね・・。ツイッターのタイムラインには見てきた人たちのツイートが流れていて、展示しているのは知っていたんですが結局行ってませんでした。
でも今月の26日(日曜)までだと知って、これはいかなければという事で行ってきました。

ルドゥーテの薔薇図譜の展示を見に行った時も思いましたが、やっぱりこういう年期の入った細密図版の展示室って暗い感じですね。やっぱりあまり長いこと照明に晒されると紙が変色したりしてよくないんでしょうね。そういえば以前汐留ミュージアムで見たボタニカルアートの展示は会場明るかったですが、開催期間の長さも関係しているのかもしれません。

13世紀くらいの写本らしいですが、この時代のものはほどんど「黒」「赤」「青」の色味で構成されています。昔は色を混色する技術がなかったらしく、原色に近い色しか表現できなかったと書いてありました。
そして現代カリグラフィー作品ではよく見る文字をセンター揃えにするようなものは見当たりませんでした。基本的には四角いボックス枠の中に文字を流し込んで行末まできたら改行という感じみたいですね。

ラテン語詩篇集零葉(しへんしゅうれいよう)と書いてあります。詩篇とは旧約聖書に書かれている詩みたいです。零葉とはもともと本だったものの1ページみたいな事らしいです。旧約聖書の詩を写本にして一冊にまとめていたものが、劣化して剥がれたのか意図的にそうしたのか、とにかく1ページだけを額に入れて飾ってあるという感じですかね。他の展示物もそんな感じでしょうか・・。

かわいいフィリグリーがついてる。こういうの誰が考えたんでしょうね。この写本がシンプルで個人的には好きです。改行して余白になった部分にもなにやら簡単な挿絵を書いて空間を埋めています。この頃からやっり人って余白を嫌っていたようですね・・・・。
とにかく文字が小さいゴシック写本・・・
当時は紙が高価で作るのにも手間がかかり大変貴重なものだったため、少しでも紙を節約してひとつの紙面に出来るだけ文字を埋めようという事で開発された書体のひとつがゴシック体らしいですが・・・

それにしても小さすぎるだろーー

左下に写っているのは自分の指です。もちろん触れるわけにはいかないので若干浮かして指の方がカメラ寄りではありますが、それでもほぼほぼこんな感じのサイズ感です。はっきり言って目がチカチカして読めませんでした。

どんなニブで書いてんだ??・・・・・(゚Д゚)
そしてそんな貴重な紙にこのサイズで文字を書くプレッシャーをはねのける精神力がすごい・・・
普段ミッチェルの3番でヒーヒー言ってるのがなんか大したことないように感じてきた・・
これ見たらなんでもできそうな気がしてきました笑 見といてよかった^^